残り20km程。
ダウンヒルが5km程あるので、そこで軽くスパート。
その後にヒルクライムが続くので、その前に自分に有利なパートで引き離しておきたかったのです。
そしてヒルクライム区間。
いつ後ろから追いつかれるか不安な気持ちに駆られましたが、レースの終盤になっても心拍数は160代をキープできていました。
「今、自分はベストコンディションで登れている。これで追いつかれたら仕方がない。焦るな」
自分に言い聞かせました。
日本のコースと違いスイスのコース設定は、過激でした。
今回、参加したレースコースの中には、これ、足滑らしたら滑落するのとちゃいますの?的な箇所が結構ありました。
鎖を使って登る垂直の壁や日本のレースはこれまで片手ほども出ていませんが、コースとして成立しないだろ・・・コレって思わせるロッククライミング。
後、一つのヒルクライム区間が長い。しかもそれが視覚的にも危険。
麓から頂上までずっと見えてしまうから、精神的にヤラレました。
そんな中、すれ違うハイカーの方々に応援してもらうと凄く励まされました。
一人で頂上から下ってきたマダムがいて、自分が「あなたは、ここまで一人で下ってきたのですか?」
「そうよ。あそこが頂上よ」
「・・・クレイジーだ」
「でも、あなたなら大丈夫。だってあなた凄く速いのよ」と。
そうか。俺は速いんだな。自信を持っていいんだな・・・と何故か、このスイスの山の中でマダムに言われた事が今でも思い出します。
そして、50km過ぎ最後のチェックポイント。
補給食をもらって、軽くストレッチ。
ヨシ。イイ感じだ。
ヒルクライム区間でも結局、追いつかれなかったな。
スタッフの方々から声援をもらい、スタート。
イヤイヤ。完走が目標だったのに、表彰台争いをするとは思いもしていなかったな。
帰ったら息子に自慢できるな。嫁さんもビックリするだろうな。
表彰式ってインタビューされるのかな?
イッけね、ドイツ語全然分かんないんだった、テヘッ・・・と勝利への思いを巡らしていました。
・・・ミスコースをしているとも知らずに。
さてさて、次回からはトラブルメーカーの本領発揮です。
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